今回も引き続き、『ゆるいシニヨンを可愛く作るコツ』をまとめました。
ここで書いている記事は、《シニヨン》のスタイルに限らず、
●ゆるいスタイル全般に使える技術
●キレイなスタイルを作る方法
●崩れにくいセットの工夫
などもまとめて解説していますので、参考にしてみて下さい。
Uピンの使い方
「Uピンをうまく刺す事が出来ない」
「Uピンだとしっかり固定出来ず、すぐに崩れてしまう」
という人に向けて。
Uピンを《確実にしっかりと刺す方法》です。
■土台に刺す
Part.1のブログで、『崩れにくいシニヨンを作るには、土台作りが必要』と書きました。
アメピンは、何もない箇所でもピンを刺す事が出来ますが、Uピンには挟む力がないので、支えがないとスルスルと落ちてしまいます。
ですがUピンは、土台に向かって刺す事で、しっかり固定させる事が出来ます。
注:しかし、Uピンはアメピンと比べると固定力は弱いので、必ずアメピンも使用するようにしましょう。
赤が毛流れ。
青がUピン。
オレンジがアメピン。
この写真では毛先だけをアメピンで留めていますが、不安な場合は、3方向、4方向からアメピンでしっかり固定しましょう。
■ロープ編みの裏側に引っ掛けて刺す
ここでは、良く使われる “ロープ編み” で、Uピンの刺し方を説明します。
Uピンは、適当に刺してしまうと、このように丸見えになってしまいます。
ロープ編みをしたら、『裏側に引っ掛けて刺す』ようにすると、前から見える事がありません。
アメピンもUピンも、《見えないように刺す》事を意識しましょう。
■なぜUピンを使うのか?
そもそもなぜ、全部をアメピンで仕上げるのではなく、Uピンを使うのか。
アメピンだけで仕上げても問題はありませんが、『ゆるいスタイル=引き出す事』です。
スタイルを作っている途中に引き出したり、最後に微調整して形を整える際に、挟む力のないUピンの方がキレイに引き出す事が出来、全体の質感もふんわりと仕上がります。
⚫︎ピン打ちをする時も、ガッチリと固定させるのではなく、《ふんわり》を意識してみて下さい。
《ふんわり》は、ゆるいスタイルの鉄則です。
■Uピンを使う際の注意事項《痛みを感じやすい人にとっては、めちゃくちゃ痛いです》
アメピンと比べると、Uピンは痛がる人が多いです。
その理由。
アメピンの先端は平らなため、ピンを打つ時に、毛と毛の間にスッと通す事が出来ます。
ですがUピンの先端は丸いため、毛が引っ掛かって引っ張ってしまうため、痛みを感じやすいです。
⚫︎とはいえ、痛みの感じ方も十人十色。かなり痛がる人もいれば、全く痛みを感じない人もいます。
アメピンを刺す時ももちろんですが、Uピンを刺す時はさらに慎重に、「痛くないですか?」と聞くなどして、1本1本丁寧にゆっくり刺すクセを付けておきましょう。
シニヨンの “可愛い” の5割は、上半分で決まる
『上半分』というのは、ここの部分。
シニヨンスタイルは、お団子部分の形で5割、上半分の引き出し方で5割。
この2つが合わさって、全体の “可愛い” になります。
ですので、上半分のデザインの作り方はかなり重要です。
引き出しをもっと可愛くするためのコツ
『上半分のデザイン』は、引き出し方のテクニックが全てです。
そのコツについて解説します。
■『ひし形の法則』を覚えておこう
まず、中心となる位置を決めます。
その中心の、1番高い所を真ん中として、ひし形になるように引き出します。
もしくは、しずく型。
この形から大きくズレてしまう事がなければ、アンバランスになる事はありません。
⚫︎今までバランスを上手く取れなかった人は、練習する時にこの形を意識して、今までよりも思い切ってたっぷり引き出して見ましょう。
■メリハリを付ける
たっぷりと引き出すと、全体的にボワッとしてしまう…という人。
これは、『引き出さない部分』を作っていない事が原因の場合が多いです。
写真のように、出す所と出さない所をハッキリ作る事で、メリハリが出来ます。
■小道具を使う
引き出した毛束を、根元からしっかり立ち上がらせたり、どうしても倒れてしまう毛束を、起こして固定させるには、重力に逆らわせる必要があります。
そのために使う道具は、この2つがオススメです。
ネジピンと、シングルピン。
Uピンには、 “オニピン” と “ネジピン” の2種類がありますが、オニピンは短いため、引き出した毛の立ち上げにはあまり向いていません。
長さのある “ネジピン” を使うとやりやすいです。
シングルピンとネジピンの使い方はこんな感じ。
“シングルピン” とよく似ている、”ダブルピン” という物もありますが、ダブルピンだとくっきりと跡が残ってしまいます。
跡の付かない “シングルピン” を使いましょう。
上半分の形が出来上がったら、スプレーで毛束を固定して、ピンを外します。
このように小道具を使うと、重力に逆らった毛束の動きを付ける事が出来るので、自由自在に上半分のデザインを作る事が出来ます。
最後に
このような様々なテクニックを取り入れてみて、今まで悩んでいた箇所が解決しましたら幸いです。
1度出来なくても2度3度、毎日繰り返し練習していく事で、出来るようになっていきます。
出来ない所を出来るようになるまで、とことん追求してみて下さい。
ゆるいスタイルのブームはもう少し続きそうなので、私もまだまだ追求していこうと思います。
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