プロのセット師が教えるヘアメイク講座第一弾は【コテ巻き】です。
コテ巻きをとっても簡単に説明すると
「コテに髪の毛を巻き付けて巻き髪を作ること」
この一言です。
しかしこの一言で説明できてしまう技術、これがとてもとても奥が深いのです。
奥が深すぎて1つの記事では収まりきらないので、いくつかのパートに分けて解説していこうと思います。
記念すべき第1回目のテーマは「綺麗な巻きとは何か!」です。
コテ巻きといえばヘアメイクにおける最も重要な基礎技術の1つであり、セット師である限り使わないことはないものです。
また、ご自分で髪の毛を巻く方にとっても、髪の毛を綺麗に巻きたい!と思っている方はたくさんいると思います。
これまで多くの生徒さんを見てきた中で【綺麗な巻き】をすぐにできるようになった方はいませんでした。
私自身もアシスタント時代寝ても覚めてもひたすら巻き!巻き!巻き!なんて日々を過ごしました。
ですが人に技術を教える立場になり、生徒さんの多くがつまづくポイントや、ここを直せば綺麗な巻きが作れるなど、気付いたことがたくさんあったのでその全てをこのブログで徹底解説していきたいと思います!
【綺麗な巻きとは何か】
・まずは巻く前の仕込みから
この画像を見ていただくと分かる通り右と左で根元から中間までの毛に癖があるかないかの違いが分かると思います。
ポイント1 <綺麗な巻きを作るには巻かない部分を綺麗にすること>
巻く前の毛に癖がある状態で巻いてしまうと巻き部分がどれだけ綺麗でも全体的に見るととても残念な巻きになってしまいます。
なので巻きおろしをする前にストレートアイロンでしっかり癖を取りましょう。
下の画像に赤い線が見えると思います。
今回は肩下から巻くので赤い線から上の部分だけにストレートアイロンをかけていきます。
・ストレートアイロンをかける時は襟足の毛から徐々に上にスライスを取り最後にトップの毛をかけるようにします。
(画像にダッカールが写っているのが見えると思いますが、一度アイロンをかけた毛をダッカールでとめるとダッカールの跡がついてしまうので、アイロンをかける前の毛をとめるようにしましょう)
・コテで巻く部分にアイロンの熱をあてないようにします。
(髪の毛は形状記憶といって一度熱を与えるとその癖を保とうとします。つまり、一度毛先までストレートアイロンをかけた毛をコテで巻くとストレートの状態を維持しようとしてコテ巻きがゆるくなってしまい巻きの持ちが悪くなります。画像の赤い線から下はコテで巻く部分なのでストレートアイロンは赤い線でストップします。)
綺麗にストレートアイロンをかけ終わりました。
根元から中間はツヤのあるストレートで、中間から毛先はアイロンをかけていないのでパサつきが目立ちます。
せっかくだから全部綺麗したい!という気持ちをグッと堪えることが綺麗な巻きを作ることに繋がります。
これで巻く前の下準備が完了したのでいよいよ次回コテ巻きに入ります。
最後にアイロンの下準備をした毛としてない毛でコテ巻きの綺麗さを比べてみましょう。
巻き自体は2つとも綺麗には巻けていますが全体的に見ると右側の巻きの方が綺麗に見えると思います。
下準備をしっかりすることによってこんなにも綺麗さに差がでるなんてビックリですよね!
それでは次回、<ヘアメイクのプロが教える!> コテ巻きVo.2 <徹底解説>をお楽しみに!
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