以前のブログで、『セットサロンとは何か』をまとめましたが、今回は、『セット師がヘアセットに特化している理由』について深掘りしていきます。
セット師がヘアセットに特化している、1番の理由
ヘアセットしかやらないから。
結論から述べましたが、これに尽きます。
以前のブログを読んで頂くと分かりますが、他にもメイクや着付けなども行うので、『ヘアセットしかやらない』というのは、語弊があると思うかもしれません。
ですが、メイクや着付けを深く学んでいくのは、ヘアセットがそれ相応に出来るようになってからです。
ヘアセットの経験が浅い状態で、メイクや着付けに重きを置いていく人の場合は、『メイクさん』や『着付け師さん』になります。
将来の夢はセット師
幼少期や10代の頃から、「将来は◯◯になりたい!」と夢を持ちます。
セット師になる人は、「セット師になりたい」という夢を抱いてこの世界に足を踏み入れるので、まず、強い意志があります。
そして、ヘアセットに対する情熱は強いです。
■転職してセット師を目指す人も同じ
同じ美容の世界でも、美容師さん、メイクさん、または一般企業に勤めている所から『ヘアセットを専門に学びたい」という志をもって来るケースも多いですが、それも同じです。
むしろ、今まで学んできた技術や、それまでの生活を自ら絶って、新たな技術を1から学んでいこうと決断した人のほうが、『セット師』という仕事に、一心に突き進んで行くと思います。
なので、セット師さんがヘアセットが上手くなりたい」と思う熱意は強いので、ヘアセットの能力は抜き出ます。
辛いアシスタント時代を耐え抜く
これはセット師や美容業に限らず、どんな職種の人でも同じですが、一流の技術やスキルを身に付けている人は、必ず辛い時期を耐え抜いています。
アシスタントの時期に限らず、スタイリストや店長、マネージャーや社長クラスになったとしても、何度も多くの困難や試練を超えています。
■美容業は華やかに見えて、離職率は高い
働く環境が良かったとしても、辞める人は多いです。
そのほとんどが、『セット師として安定していない時期』に退いています。
理由は様々ですが、私の見る限り、辛い時期を耐えられなかったケースが多いように思えます。
ですので、長年セット師をやっている人は、格段と技術レベルは高くなります。
ほぼ毎日、何時間もヘアセットをしている
例えば、スポーツ選手が毎日練習を重ねるように、
パティシエが、何時間でもケーキを作っているように、
セット師も、毎日毎日ヘアセットをしています。
以前のブログでも書きましたが、ナイトワークのお客様は毎日ヘアセットをされるので、私達の仕事も毎日あります。
毎日、何時間もヘアセットをする事で、技術は向上していきます。
ナイトワークのお客様のヘアセットが、1番技術力が上がる
その理由をいくつか挙げます。
(※以前のブログと被る箇所もあります)
■ナイトワークのお客様は、こだわりが強い
ナイトワークのお客様は、「美しくある事」も仕事の1つなので、ヘアスタイルへのこだわりも細部にまであります。
前髪の形、顔まわりの毛の量、巻きの強さや、トップの高さ、サイドの形…etc.
1人1人こだわりのある箇所は違うので、そのお客様の1番ベストに最大限近づけるために、日々研究、練習をします。
■時には、5分〜10分で仕上げなければいけない
普段は15分〜20分かけてスタイルを作っていても、お客様の仕事の都合で、10分以内に仕上げなければいけない、という事は稀ではありません。
20分かけて作っていたスタイルを5分で作るという事は、もちろんクオリティを下げなければいけません。
ですがその中でも、可愛く美しく、また、そのお客様の好み通りに仕上げられるよう努めます。
そのため、セットのスピードも上がります。
■お客様の好みを汲み取る、カウンセリング力が上がる
ヘアセットをする時の流れは、
- タオルをかけて、髪を梳かしている間に、「今日はどうされますか?」と、聞く。
→ここで、アップ、ハーフ、巻き下ろし…etc. など、大まかなスタイルを捉えます。
- スタイルを認識したら、次の工程に進みます。
→進めている間に、顔周りやおくれ毛、どのような巻きの感じが良いのかを聞きます。
- その後も、形造りながら、細部の希望を聞いていきます。
→お客様の反応を見ながら、「ここはこんな感じですか?」 「気になる所はありますか?」 など、手を止める事なく進めていきます。
これらの過程から仕上げまでを、約10分〜長くても20分以内で終わらせます。
これを繰り返し行う事で、お客様の好みやイメージを汲み取っていく力がついていきます。
■出来ない髪型があってはならない
100人いれば100通りの髪型があります。
可愛い、カッコイイ、大人っぽい、シンプル、華やか。
または、
「後ろにお花を作ってほしい」
「逆毛でトップに高さを出して欲しい」
「外国人のようなウェーブの巻きがいい」
「ツインテールにして、髪でリボンやハートを作ってほしい」など。
どんなスタイルをオーダーされても対応出来るよう、多種多様の技法を持っている必要があります。
そのため、営業時間外の練習は必ずです。
このように、毎日、何十人というナイトワークのお客様のヘアセットをする事で、技術力、カウンセリング力、スピードは、日々上達していきます。
セット師は、ヘアセットの基礎が出来ている事が必須
『ヘアセットの基礎は何か』を、1つ1つ細かく書いていくと、このブログが終わらなくなってしまうのでやめておきますが…
どのような事においても、必ず基礎は必要です。
緩い地盤に高層マンションを建てるように、基礎の出来ていないヘアセットは、すぐに崩れてしまいます。
セット師のヘアセットは、『早くて、美しくて、崩れにくい』が、強みです。
見た目が可愛いだけでなく、どんな髪質や長さにも対応でき、長時間崩れないセットを作る事が重要なポイントになります。
毎日、何年も、ヘアセットの積み重ね
最初は言葉を上手く話せない子供も、毎日たくさんの人と会話をし、学校で勉強をしたり本を読んだりしていく事で、成人になる頃には日本語はペラペラです。
それと同じで、基礎を学び、毎日毎日練習をし、場数を踏んで経験を重ねます。
それが、『セット師のヘアセットは崩れにくい』事に繋がります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
ヘアセットをする際は、ヘアセット専門店のセット師にお任せ下さい。
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